PythonプログラムをAndroidアプリ化できるBuildozerをお試ししたときのメモ
pythonプログラムをAndroid アプリ化できる Buildozer を試してみた時のメモ
(iOSもできるみたいだけど試してないのでわからん)
参考:
公式サイト
BuildozerでAndroidアプリを作る 2024 WSL2
pythonでAndroidの野良アプリを作りたい2 buildozerでコンパイル編
環境はWSL で Ubuntu 24.04を使用した。
(公式では20.04 or 22.04 となってるけど、24.04でも動いた)
以下ディストリビューション情報
Andoridはちょっと古いけど ZenFone Max Pro (M2) Android9
新しいAndroidでも動くかどうかわからん。
~$ lsb_release -a
No LSB modules are available.
Distributor ID: Ubuntu
Description: Ubuntu 24.04.2 LTS
Release: 24.04
Codename: noble
公式では python は 3.8 以降となっているので、3.12を使うこととした。
[!NOTE] 3.12では
distutilsが廃止されているので、setuptoolsのインストールが必須。
参考：Python 3.12での「ModuleNotFoundError: distutilsが見つかりません」を解決する方法
pyenv install 3.12.9
pyenv shell 3.12.9
pip install --upgrade pip setuptools wheel
pyenv shell --unset
お約束で仮想環境を作っておく。
(そのまま3.12.xにインストールしてもいいけど)
mkdir -p /work/Buildozer && cd /work/Buildozer
pyenv virtualenv 3.12.9 Buildozer
pyenv local Buildozer
pip install --upgrade pip setuptools wheel
sudo apt install zip unzip openjdk-17-jdk autoconf libtool pkg-config zlib1g-dev cmake libffi-dev libssl-dev
[!NOTE] 公式サイトで指定されているライブラリのうち以下は24.04では存在しない。
libncurses5-dev libncursesw5-dev libtinfo5
WSL2のUbuntu24.04ではデフォルトで後継のlibncurses-dev、libtinfo6が入ってるので気にしなくても大丈夫
pip install --upgrade buildozer
pip install --upgrade Cython==0.29.33 virtualenv
どっかからダウンロードしてきてもいいけど、お手軽にaptでインストール
(あとで作業ディレクトリにコピーする)
sudo apt install fonts-takao
sudo apt install libmtdev-dev
pip install kivy
どこでも良いけど、先に作ったpyenvの仮想環境Buildozerが使えるh場所で。
mkdir /work/Buildozer/app && cd /work/Buildozer/app
先ほどインストールしたフォントを作業ディレクトリにコピー
mkdir assets
cp /usr/share/fonts/truetype/fonts-japanese-gothic.ttf assets/
参考にしたサイト にあったプログラムを使わせてもらった(ちょっち変更あり)。
main.py
from kivy.app import App
from kivy.uix.button import Button
from kivy.uix.label import Label
from kivy.uix.boxlayout import BoxLayout
from kivy.core.text import LabelBase, DEFAULT_FONT
from kivy.utils import platform
# フォントのパスを指定してフォントを設定する
if platform == 'win':
# Windowsの場合はシステムフォントを使用
LabelBase.register(DEFAULT_FONT, fn_regular="C:/Windows/Fonts/YuGothR.ttc")
elif platform == 'android':
# Androidの場合はassetsフォルダ内のフォントを使用
LabelBase.register(DEFAULT_FONT, fn_regular='assets/fonts-japanese-gothic.ttf')
else:
# その他のプラットフォームではデフォルトフォントを使用
# LabelBase.register(DEFAULT_FONT, fn_regular='DejaVuSans.ttf')
# その他の場合もassetsフォルダ内のフォントを使用
LabelBase.register(DEFAULT_FONT, fn_regular='assets/fonts-japanese-gothic.ttf')
class MyApp(App):
def build(self):
# レイアウトの生成
layout = BoxLayout(orientation='vertical', spacing=10, padding=10)
# ボタンの生成
self.button = Button(text='クリックしてください')
# ボタンにコールバックを設定
self.button.bind(on_press=self.on_button_press, on_release=self.on_button_release)
# ラベルの生成
self.label = Label(text='ボタンがクリックされるとここに表示されます')
# layoutにボタンとラベルを配置
layout.add_widget(self.button)
layout.add_widget(self.label)
return layout
# ボタンが押されたたときのコールバック処理
def on_button_press(self, instance):
self.label.text = 'ボタンが押されました！'
# ボタンが離されたたときのコールバック処理
def on_button_release(self, instance):
self.label.text = 'ボタンが離されました！'
if __name__ == '__main__':
MyApp().run()
python main.py
[!NOTE] 上半分がボタン、下半分がラベル
ボタンを押す/離すとラベルの表示が変わる
Xボタンで終了
buildozer init
buildozer.spec が生成される
以下の修正を行う
--- buildozer.spec.org 2025-03-28 11:44:32.382972664 +0900
+++ buildozer.spec 2025-03-28 11:52:18.977717226 +0900
@@ -13,10 +13,10 @@
source.dir = .
# (list) Source files to include (let empty to include all the files)
-source.include_exts = py,png,jpg,kv,atlas
+source.include_exts = py,png,jpg,kv,atlas,ttf
# (list) List of inclusions using pattern matching
-#source.include_patterns = assets/*,images/*.png
+source.include_patterns = assets/*.ttf
# (list) Source files to exclude (let empty to not exclude anything)
#source.exclude_exts = spec
buildozer android clean # 初回はやらなくてOK(FileNotFoundErrorになる)
buildozer -v android debug 2>&1 | tee -a buildozer.log
正常にbuildが終了したら以下のように表示される。
APK myapp-0.1-arm64-v8a_armeabi-v7a-debug.apk available in the bin directory
[!NOTE] 初回は途中ライセンスに同意を求められるので同意するならyを入力(同意しないと終わっちゃうけど)
終了まで15分ほどかかった(環境依存なのであまりあてにしないで)
初回はダウンロードが入るのでもうちょっとかかる
adbが接続できるようになんか準備が必要(デバッグモードを有効にするとか?)だった気がするけど 忘れちゃったので良きに計らってちょ (このへん？)
で、PCとUSBで接続しておく。
SDK Platform-Tools リリースノート
「ダウンロード」セクションの「SDK Platform-Tools for Windowsをダウンロード」からダウンロードし、適当なディレクトリに展開
(例：C:\Android_tools )
[!NOTE] PATHを通してもいいけど、AndroidStudio使うときに不安なので通さないでcdしてから実行するようにした
[!TIP] AndroidStudioが入っているのであれば、そっちを使っても可。
その場合、adb.exeは%LOCALAPPDATA%\Android\Sdk\platform-toolsにある。
[!NOTE] 公式の情報ではWindowsのadbとUbuntuのadbのバージョンが同じでないとダメと書いてあるが、多少違っても大丈夫っぽい。
(てか、古いバージョンダウンロードできるんだろか?と思ったら、 Android SDK platform-tools 旧バージョン インストール に手順書いてあった。メンドクサイけど…)
Windows側(コマンドプロンプト等)から以下を実行(サーバを起動するためだと思う)
cd ≪上で展開したディレクトリ≫\platform-tools
adb.exe devices -l
[!IMPORTANT] 最初のadbの実行はWindows側。コマンドプロンプトやpowershellで実行する。
以下のように表示されるはず
* daemon not running; starting now at tcp:XXXX
* daemon started successfully
List of devices attached
＝＝ 接続されているデバイスが表示される ＝＝
ちなみにサーバを停止するには以下
adb kill-server
WSL側のターミナルに戻って以下を実行
buildozer -v android deploy run
これでプログラムがAndroidにダウンロードされて実行される。
logcatを表示したいときは以下
buildozer -v android deploy run logcat
[!NOTE] 上記のコマンドを実行すると内部でadbが実行されるようだ。
USB接続せずに実行したい場合は以下のように実行してWebサーバを起動する。
buildozer serve
WEBサーバが立ち上がったら、Androidのchrome等からアクセスし、apkファイルをダウンロードしてインストール
…できるんだけど、通常firewallが動いていてアクセスが弾かれるのでfirewallの設定変更しないといけない。
変更方法はこのへん
(試してないけど)
quickshreを使うとか、USBのファイル転送モードを使えばapkファイルを転送できるので、
あとはFiles等で表示してapkファイルとタップすればインストールできる。
(なんか野良アプリのインストール許可とか色々許可しないといけなかった気がする)
とりあえずなんか実行できるものができたけど、実用に堪えるかはビミョー。
ファイルアクセスとかネットワークアクセスとか出来るのかな?
Bluetoothはどうなんだろ?
アクセス権限とかいろいろメンドクサイ処理が必要だったけど、そこまで対応してるんだろか?
気が向いたらもうちょっと調べてみるかも…